宗像市 保育園。自然の恵みを大事に心身共に健康な子どもたちを育むひかり幼育園へようこそ。

社会福祉法人 巌松福祉会 ひかり幼育園

かりのこ(園だより)より

先日、きりん組の子どもたちが、近くの竹林でタケノコ掘りをしました。ずいぶん伸びたタケノコ(もはや竹?)もありましたが、子どもたちは、わずかに頭を出したタケノコを見つけては、数人がかりで協力しながら何とかとれたタケノコを得意気に見せてくれました。

ひかり幼育園では、園庭に竹柵や竹登りがあり、七夕の時のそうめん流しも竹を使っています。いつでも目に留まるように、本園の階段前にも太い竹を飾っていますが、もっともっと竹を園の環境に使っていきたいなと思っています。というのは、園の近くにはいろんな種類の竹が自生していて、ただでいくらでも手に入ることも嬉しいのですが、何より竹は、園の理念である「いのち・自立・つながり」をよく表しているからです。

毎年度、ひかりのこルームや行事などの折々に、子どもたちに「竹」のお話をしています。それは次のような内容を出来るだけわかりやすくしたものです。

竹はまっすぐ上に上にと高く伸びていきます。あんなに背が高いのに、大風が吹いても簡単に折れたり倒れたりしませんね。竹は強く高く大きく成長するための秘密をもっているのです。

ひとつめの秘密は、節目です。竹は堅く強いしっかりとした節目をたくさんもっていて、その節目が竹を支えているのです。もしも節目が無かったり、数が少なかったり、フニャフニャだったりしたら、竹は高く伸びることはできません。わずかな風が吹いてもポキリと折れてしまうことでしょう。竹が高く大きく成長するためには、節目が必ず必要なのです。

ふたつめの秘密は、根っこ。見えないけれど土の中の根っこにも強さの秘密があるのです。竹の根っこは実は全部つながっています。根っこが全部つながってみんなで支えあっているからこそ、竹は強いのです。もしも根っこが一本一本バラバラだったら、みんなで支えあうこと、助けあうことができないので、やっぱり弱い。強く大きく成長することはできないでしょう。

実は、みんなも竹と同じです。竹のように心も体もしっかり成長するためには、節目が必要。竹と違ってみんなの節目は「心」にあります。心の節目はいつできるかというと、竹や戸板登りなど、手が痛くても足が痛くても頑張ってあきらめないとき。初めてでも怖くても思い切って最後まで挑戦するとき。それから大事なのは、わがままや自分勝手にするのではなく、約束を守って我慢をするとき。その時、強い心の節目が生まれているときです。そして節目ができると、竹のようにぐーんと伸びることができるのです。

根っこがつながっていることも一緒。目には見えないけれどみんなの心はつながっています。ひとりぼっちの人は一人もいません。みんながつながっているからこそ協力して支えあうことができるのです。だけど、つながりを忘れた時は、人は弱くなってしまいます。もしも本当に強い人がいるとしたら、その人はみんなとつながって支えられていることをいつも忘れずに、いつでも「有難う」と言える人です。

みんなも竹のように、心の節目とつながりを大事にして、強く大きく成長していきますよ。本当に楽しみですね。竹を見たらこのことを思い出してください。   園長 堤 智行